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《ブラジル》経済基本金利を年利4・25%に=「利下げはストップ」と宣言=コロナウイルスの影響心配される中

中銀総裁ロベルト・カンポス・ネット氏(Jose Cruz / Ag.Brasil)

 ブラジル中銀の通貨政策委員会(Copom)は5日、経済基本金利(Selic)を年4・5%から、史上最低値の更新となる年4・25%に下げる事を決めたと、6日付現地紙が報じた。

 Selicは昨年7月以降、9、10、12月と4回連続で0・5%ポイント(P)ずつ切り下げられており、昨年12月には「これ以上の利下げには慎重になるべき」と、利下げストップの可能性を見せていたが、今年初のCopomでは、5回連続となる利下げが行われた。

 今回も中銀は「当面はこれ以上の利下げは行わない。昨年からの利下げの流れは一旦ストップするべき時期に入った」との考えを明らかにした。

 中銀は会合後、「金利の変動が経済に与える影響は強くなっている。昨年7月からの連続利下げの影響はまだ全て出ているとは言いがたいから、金利政策には慎重さが求められる」とした。

 金利変更の効果は通常、半年から1年かけて表れるもの。今回の利下げは、ブラジル経済の回復ペースが未だ戻らず、コロナウイルスが世界経済に与える影響も心配される中で起こった。

 「経済活性化策」の側面だけから見れば、2年連続で回復していた工業生産が再び前年比マイナスを記録した直後の利下げは妥当といえる。

 だが、利下げにはインフレを加熱させるリスクもある。公式のインフレ指標である広範囲消費者物価指数(IPCA)は昨年10月までは低めで推移してきたが、食肉価格の高騰によって、11月は0・51%、12月は1・15%と高い数値が出ている。

 中銀はコロナウイルスのことには言及しなかったが、「最近の国際情勢は不確定さを増しているが、世界の主要各国が利下げ傾向にあることは、新興国の経済にとっては追い風だ」としている。「Copomは未だ、コロナウイルスがブラジル経済の回復を妨げる要因とは見ていないようだ」と現地紙は分析した。

 サンタンデール銀行でマクロ経済調査を担当するマウリシオ・オレンギ氏は、「ブラジルの利下げストップの意思は明らか。次の問題はいつ上げはじめるか。それは経済の回復ペースにかかっている。利上げは来年の第2四半期以降で、来年末にはSelicは年6%になっていると我々は予想している」と語る。

 Selicが4・25%になったことで、経済基本金利からインフレ分を引いた実質金利は0・91%になった。

 金融情報サイトMoneYouやInfinityAssetによると、ブラジルは世界の実質金利ランキング9位だ。

 同ランキングの1位は3・2%のメキシコで、2位に2・3%のマレーシア、3位に2・28%のインドが続く。

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