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東西南北

 10日のサンパウロ大都市圏での大雨は、至るところで市民生活に大きな影響をもたらした。雨の影響は土砂崩れなどによる直接的な被害だけではなく、交通渋滞で数時間も車の中で待たされることになった人や、CPTMやバスの運行が滞ったことで通勤や通学に支障が生じ、欠勤などを余儀なくされた人も多かった。また、月の半ばにも達していない11日午前9時の時点で、2月の降水量が150~200ミリを記録している所が多数ある。各水系の水位も、カンタレイラが50%台に乗り、他は全て85%を超えている。雨雲は既にリオ州に進み、今日はエスピリトサント州やミナス州にも雨をもたらす見込みだ。水害ができるだけ少ないことを願いたい。

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 今回の雨は、サンパウロ市のカーニバルに出場するエスコーラ・デ・サンバにも被害をもたらしている。ローザ・デ・オウロ、ペロラ・ネグラ、インペリオ・デ・カーザ・ヴェルデといった、スペシャルグループに出演する有名エスコーラでは、パレード用の山車などを準備していた施設が浸水し、山車や衣装の多くが台無しになった。もう、カーニバルまで2週間を切ったこの時期に災難だが、この突然のアクシデントを乗り越えることができるか。

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 こうした大雨が降った10日も、サッカーのサンパウロ州選手権は開催された。雨はサンパウロ大都市圏のみならず、海岸部でも強かったというが、サントスは同夜、本拠地ヴィラ・ベルミロで行われた試合で、ボタフォゴSPを2―0で下した。強い雨が降りしきる中、会場には3千人ほどのファンが見に来たという。ファンたちの熱意には恐れ入るばかりだ。