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サンパウロ州=デング熱で早くも死者=患者数は昨年同月の半分に

デング熱などのウイルスを媒介するネッタイシマカ(Pixabay/Divulgação)

 サンパウロ州保健局が8日、1月に感染が確認されたデング熱患者は1万890人おり、死者も2人出たと発表した。
 死者が出たのは、内陸部のプレジデンテ・ヴェンセスラウ市とオズワルド・クルス市だ。
 1月に感染が確認された患者の40%以上は、10市に集中している。内訳は、リベイロン・プレット(1076人)、ヴォツポランガ(756人)、カタンドゥーヴァ(610人)、ポチン(519人)、モコカ(371人)、グアララペス(356人)、ロレナ(245人)、クルゼイロ(219人)、サンパウロ(219人)、ルセリア(212人)だ。
 患者数は、19年1月の2万4640人の約半分で、死者数も、昨年同月の17人と比べれば大幅に減った。だが、同州政府はこれでもまだ多いとし、10日から、デング熱やジカ熱、チクングニア熱のウイルスを媒介するネッタイシマカ撲滅キャンペーンを始めた。
 州内各市は14日までに、カ撲滅のための方策を打ち出し、行動に移す必要がある。キャンペーンでは、ボウフラ(カの幼虫)の発生源となる水溜りをなくし、カの繁殖を防ぐ対策を導入、継続出来るよう、市民達に呼びかけ、その参加を得る事を目標としている。市民参加にこだわるのは、カの発生源の80%は一般家庭内にあるからだ。
 州保健局が1月に行った調査によると、サンパウロ州内の家屋には、ボウフラ発生源となり得る水溜りが、1軒あたり平均3カ所あった。
 最も多かったのは、植木鉢やペットボトル、プラスチック容器、動物の水を飲ませる容器などに水が溜まっていたというものだ。また、貯水槽(カイシャ・ダグア)やタイヤ、プール、溝、雨どい、瓦礫などに水が溜まっている事も多い。
 州保健局によると、1軒あたりのボウフラ発生源の平均が4以上の「要警戒」の市は、533市中200あった。ボウフラ発生源の平均が1~4/軒の「要注意」の市は107あった。
 州保健局は、貯水槽の蓋をしっかり閉め、定期的に清掃する、水が溜まりやすい物をなくす、再生資源ゴミを入れた袋は口をしっかり閉めて屋根のある場所に置く、植木鉢の受け皿を外すか、鉢にすっぽりはまる容器を使う、使用済みのタイヤは市役所が定めた回収場所に出すなどの対策を日常的に行うよう呼びかけている。
 なお、ブラジル保健省は6日、1月に報告されたデング熱の擬似症患者は3万人で、発生率が最も高い中西部では、10万人あたり32・5人の擬似症患者が発生したと発表した。
 同省によると、サンパウロ州内陸部のソロカバ市では、擬似症患者802人中、104人の感染が確認され、流行状態と宣言された。擬似症患者中、629人は疑いが晴れたが、69人は継続して調査中だという。(8日付G1サイト、6日付カトラッカリヴレ・サイトなどより)