【既報関連】石油公社ペトロブラス(PB)が、肥料を製造するパラナ州の子会社アラウカリア・ニトロジェナードス(AN)社従業員を大量解雇したことに反対し、2月1日から始まっていたPB従業員によるストが20日で一旦終了。従業員たちは21日から勤務に戻ると発表された。20、21日付現地紙、サイトが報じた。
パラナ州の地方労働裁判所が、大量解雇を差し止める判決を下したことと、労働高裁が21日にPBと労組間の会合をひらくことを提案したことで、ストを主導してきた石油労統一連盟(FUP)らが、20日にスト中断を決議した。
労組側は、この会合で交渉が進展しなければ再開も辞さないとしている。今回のストは20日間続き、32日間続いた1995年に次ぐ規模となった。
PBはAN社の累積赤字が20億レアルに達しているとして、大量解雇の正当性を主張した。ロベルト・カステロ・ブランコPB総裁は20日、2019年の収益は過去最高の401億レアルだったと発表するのにあわせ、「大赤字を抱えている会社の面倒をいつまでも見ていろというのは理不尽」と語った。
同総裁は、ロシアの化学メーカー、アクロンとAN社の売却交渉を行っていたが、採算が取れないとして交渉が決別したため、AN社の休眠(機材は保持するが操業を止める)措置をとることにしたと説明した。
スト期間中、PBは、緊急時対応要員や臨時採用職員らで対応した。
組合側は、昨年のPBの利益は、グループ全体にとって重要な子会社や株式を売却して得たものだとも批判している。