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《サンパウロ州議会》公務員年金改革2回目の承認=改革免れた軍警、反対派を遮断

 【既報関連】サンパウロ州議会は3日、2度目となる同州公務員の年金制度改革案の審議を行い、賛成59、反対32で承認したと、4日付現地各紙が報じた。
 ジョアン・ドリア知事(民主社会党・PSDB)の進める公務員年金改革に反対する公務員たちは、議会内部への侵入を試みたが、軍警に阻止された。
 公務員の中では軍警の年金改革だけが行われなかったが、ドリア知事にとっては満足の行く結果だ。改革によって、州公務員に支払う年金は9・3%削減できるとサンパウロ州政府は試算している。この改革は、退職後の公務員や恩給受給者55万人と現役公務員64万3千人の待遇に影響を及ぼす。
 サンパウロ州政府は、給与からの年金天引き率を現在の11%から一律14%にすることも提案しているがこの件に関しては別途採決、承認が必要だ。反対派は、給与が高い公務員は天引き率を高く、低い公務員は天引き率を低くする、累進制の導入を望んでいる。
 2月18日の第1回採決(賛成57、反対31)と同じく、2回目の採決も承認ラインの57ギリギリだった。前回からは、コロネル・ニシカワ州議(社会自由党・PSL)が反対から賛成に鞍替えし、前回投票しなかったテネンテ・コインブラ州議(PSL)が賛成に投票した。
 改正手続きには知事による裁可は必要なく、残るは議長団による公布宣言だけだ。