昨年後半に長期の反政府デモが話題となったチリで、2日から3日未明にデモが起き、283人が逮捕された。4日付現地紙が報じている。
今回のデモは、夏の休暇が終了した後の最初の営業日に、ピニェラ大統領に反抗するためのデモを行おうと計画した市民たちによって呼びかけられたもので、首都サンチアゴのイタリア広場に数千人が集まった。同広場では、警備に当たった警察官と参加者たちが激しいもみあいとなった。
参加者たちの行動は過激化し、商店街での略奪行為や地下鉄の駅の破壊行為、バスの交通を妨げるためのバリケードの構築、派出所への攻撃などを行った。
抗議行動に伴う暴動は、アントファガスタ、タムコ、コンセプシオンといった市でも起きた。
政府の発表によると、これらの暴動により、283人が逮捕された上、警察官76人が負傷。デモ参加者の1人は、警察官が運転する車にはねられたという。
チリでは昨年10月にも、高校生によるサンチアゴでの地下鉄料金反対運動をきっかけとするデモが起こり、12月に至るまでの3カ月間で、多数の逮捕者や死者、負傷者が出ていた。
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