ブラジル国税庁の通達により1月から、ブラジルで受け取る国際郵便物(小包)には、個人なら納税番号(CPF)、企業なら全国法人登録台帳の番号(CNPJ)、外国人なら旅券番号を、送り主があらかじめ書かなければならなくなった。だが「どこの欄に、どうやって書くのか?」や「送り主が前もって小包を送ったことを知らせない場合、送り先は自分宛ての郵便物が来ているのをどうやって知るのか?」等々の疑問があったので担当の専門家に聞いてみた。
2月21日に行われたブラジル日本商工会議所の定例昼食会には、ブラジル国税庁からヘクトル・ケンゾ・ホリウチ・キタハラ・サンパウロ州税関次長、ジョルジア・イバネス・パヴァリニ郵便・運送貨物担当が呼ばれ、国際郵便の取扱い変更について説明があった。その際、詳しく聞いてみた。
受け取るための注意点は以下の通り。
(1)日本から書籍を含む小包類を送りそうな人には、自分の『納税番号』を予め伝え、『追跡番号』を付けて郵送するように知らせる。
(2)日本から小包を送り出したらすぐに追跡番号を知らせてもらい、受取人(ブラジル側)がブラジル郵便局(http://www.correios.com.br/)サイトのトップページの「Minhas Importacoes」のコーナーで自分の納税番号を登録したアカウントを作成する。そのトップページに戻って「Acompanhe seu objeto」に自分の納税番号を入れると、自分のアカウントのページになり、そこに追跡番号を入れると、現在どこまで来ているかが分かるようになっている。
(3)「Acompanhe seu objeto」のページで、「Aguardando pagamento」という表示がでたら、すぐ下の青字リンクの「Minhas Importacoes」をクリックして、追跡番号の品物の「Acao」欄のボタンを押して支払いページに移動する。
(4)支払いページでは銀行カード支払い、ボレットバンカーリョ支払いが選べる。通常は追加郵送料「15レアル」だが、国税庁から追徴課税された場合は数百レアルの支払いを命じられることもある。
(5)「売り物ではない」「寄付品」などの理由で課税支払いに抗議する場合は、「Fale com Correios」などから連絡をとって説明をする。30日以内に連絡をとらないと、自動的に送り主に返送される。
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「どの欄に書くのか?」に関してパヴァリニさんは「書く場所は特に決まっていない。送り先の名前の横、住所欄、どこでもいい。ただしCPF、CNPJ、passportと書いた後に番号を書くこと。だから受取人は自分の納税番号を前もって送り主に知らせておくこと」と説明した。
自分宛ての小包が来ているかどうかを知る方法は「ない」とのこと。最近は多くの場合、郵便局からe-Cartaという郵便物が来て、小包が来ていることを知らせるようになってきた。だがまだ「知らない間に送り返された」という話も聞く。
「ブラジルに小包を送るには、納税番号を書き、追跡番号を付けないといけないということを日本の人は知らない。知らないで送ってブラジルの郵便局で止められて、送り先が知らないうちに送り返されて、日本の送り主が送り返し料まで払わされるのはおかしくないか?」との質問に、「ブラジル国内法でそうなっているから仕方ない。我々にもどうすることも出来ない」とのこと。
「ブラジル国内で払わされる追加郵便料金の15レアルは、元々の送り主が払う形にできないのか?」との質問に、「ブラジル国内で料金を受け取らないと意味がないから、それはできない」とのこと。受けるためには、追随するしかないようだ。
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「混乱するブラジル郵便事情=小包送る際は必ず納税番号記入=追跡番号を受取人に事前通知を」の記事に関して、「追跡番号が何か分からない」という読者からの問い合わせがあった。追跡番号とは、発送された商品が今どこにあるかなどを確かめられる番号のこと。日本の郵便局からEMS、国際小包、国際書留・保険付などの便で送れば「お問い合わせ番号」(追跡番号)が自動的についてくる。それを前もってブラジル側に知らせてもらう必要がある。またヤマト運輸なら「お問い合わせ伝票番号」として伝票やレシートに記載されている。これらの番号を使えば、インターネットのサイト上で、どこまで来ているかが確認できる。普段ネットを使わない人は、自分の子供ややり方が分かる友人に頼んで発送状況をこまめに確認してほしい。