3日夜、食卓の上に水道のメーターを取り替えた事を示す書類が置いてあるのに気がついた。主人も検査で留守だったため、息子がサインしていたが、その後、主人から台所やトイレの水が出ないと言われた。調べてみると途中までは水が来ている。ならばと思い、台所とトイレの配管部の栓(レジストロ)を開けると、便器への水が止まらず、慌てて栓を閉めた。
この時点でトイレでの問題を最小限に抑えるために息子が栓を閉めた事に気づいたが、栓は完全には閉まらず、夜中にも水が流れる音で目が覚める程。4日朝、配管工を呼んで説明すると、メーターを交換した際、水圧により、鉄管のさびが屋内の管に入り、台所とトイレを繋ぐ管や栓を詰まらせたのだろうという。
その場で問題解消のための措置をとる決断を迫られた。前夜は原因や解決手段を見出せないまま寝るしかなかったコラム子。それだけになお、配管工の判断の早さや的確さは、水周りの問題や全体の流れを知る人故のものと気づかされた。
古い家屋の持つ諸問題を知り、多くの問題を解決してきたベテランの所見を聞きつつ、「一を聞いて十を知る」例の一つだなとも思った。
同じような事は彼の仕事振りを見ても感じる。どんな材料を使えば、どんな効果を得られ、どんな利点があるかを説明する姿は、知識の豊かさを物語る。顧客が最も必要とする部分の問題から解決しようとする姿勢は、全体像を描きつつ、相手の身になって解決法を考えようとする人柄故だ。
一部分だけ見ていては解決しない問題も、全体を見ると原因や解決方法が見つかる事があるのだと、改めて考えさせられた事だった。 (み)