人気ニュースキャスターのジョゼ・ルイス・ダテナ氏が4日、民主運動(MDB)に正式に入党し、サンパウロ市市長選への出馬をにおわせた。5日付現地紙が報じている。
MDBへの入党式はブラジリアで行われ、会場には、民主党(DEM)のロドリゴ・マイア下院議長の姿も見られた。
ダテナ氏はバンデイランテス局の報道番組「ブラジル・ウルジェンテ」のキャスターを長く務めており、ボルソナロ大統領が自身の新党「ブラジル同盟」に、サンパウロ市市長候補として迎えたがっていた。だが、ダテナ氏が難色を示していた上、ブラジル同盟の結党も市長選出馬の有効期限に間に合いそうにないこともあって、破談となった。
入党後のダテナ氏には幾通りかの選択肢があると見られている。ひとつはMDB候補としてのサンパウロ市市長選出馬、もうひとつは現職のブルーノ・コーヴァス市長(PSDB)の副候補としての出馬、さらに2022年の上院議員選への出馬だ。
ダテナ氏自身は「ブルーノ氏は好きな人物」として連立の可能性を否定しなかったが、「自然にことが進むなら、MDBでのサンパウロ市市長候補だろう」と語っている。
ダテナ氏はかねてから政界進出を狙っており、2016年には進歩党(PP)からサンパウロ市市長選へ出馬を試みていた。
なお、サンパウロ市市長選のもうひとりの有力候補、マルシオ・フランサ前サンパウロ州知事(ブラジル社会党・PSB)も、民主労働党(PDT)とシャッパを組んでサンパウロ市市長選に出馬することで合意が成立したとされている。