10月のリオ市長選の民主社会党(PSDB)候補として、ボルソナロ政権で1カ月半、大統領府総務室長官を務めたグスタヴォ・ベビアーノ氏の名前が公表され、ウィルソン・ヴィッツェル・リオ州知事(キリスト教社会党・PSC)の協力を得る準備も進められていると、6日付エスタード紙が報じている。
サンパウロ州のジョアン・ドリア知事(PSDB)とリオ州のヴィッツェル知事が、ベビアーノ氏の市長選で協力する話は、ベビアーノ氏本人とPSDBリオ支部長のパウロ・マリーニョ氏が仲介して、カーニバル期間中に進められていた。
ベビアーノ氏は、以前は社会自由党(PSL)の副党首で、2018年の大統領選の際はボルソナロ氏の選挙参謀を務めた。その実績を買われ、大統領府総務室長官に就任したが、大統領次男カルロス氏との確執や、PSLのペルナンブッコ州支部やミナス・ジェライス州支部で起きた、幽霊候補を立てての選挙割当金不正受給の責任を追及されたことで、19年2月に大統領から解任された。以来、ボルソナロ氏とは対立関係にある。
リオ市はボルソナロ一家が拠点とする選挙区だが、10月の市長選にボルソナロ氏の新党「ブラジル同盟」が参加できる見込みがなくなりつつあるのも、ベビアーノ氏の出馬に有利との判断が働いたようだ。
ベビアーノ氏は5日、自身が参加したイベントで、「ボルソナロ氏はリオ州、リオ市を無視した」「彼は政党(PSL)を破壊し、無所属になった」と大統領を皮肉っている。