国際交流基金サンパウロ日本文化センター(洲崎勝所長)とブラジル日本文化福祉協会(石川レナト会長)が共催する「プロジェクションマッピング×日本庭園プロジェクト」が7日、8日と13~15日の5日間(午後6時半~午後9時)、サンパウロ市イビラプエラ公園内の日本館(Av. Pedro Alvares Cabral S/N, Portoes 3 e 10)で開催される。
プロジェクションマッピング(以下、PM)とは、コンピュータ・グラフィックで制作した映像を建物や空間などに投影し、音声と同期させる技術の総称のこと。
今回のイベントは、基金サンパウロ事務所開設45周年と文協創立65周年を記念。和太鼓グループ「生(しょう)」(木下節生代表)とPMのセッション(開催中は午後7時からと、午後8時から)をはじめ、日伯の文字をデザインした作品、和室の雰囲気と日本の四季を調和させた作品、東京五輪にちなみ石庭での日伯スポーツをテーマにした作品や、インタラクティブ(相互作用的)な作品などが楽しめるという。
5日夜、メディア向けに行われた内覧会には基金の洲崎所長、文協の栗田クラウジオ日本館運営委員長、PMによる空間演出などを日本や海外で手がけている株式会社VISUALBEATSの礒田隆嗣(たかし)代表取締役が出席した。
洲崎所長は、基金としてブラジルで初めてのPMイベントについて、「PMをやるために日本館を選んだわけではなく、文協と一緒に何か文化事業をしたいと考えたところで、今回のプロジェクトになった」と同イベントの意義を強調。「今年行う(基金の)45周年記念事業の中では、今回がメインの事業。日本館の良さを見せられるイベントになると思う」と期待する。
また、礒田代表は「最高のパフォーマンスができるように準備してきた」と意気込みを見せ、5日のメディア向け内覧会については「思った以上に反応があった」と手応えを感じていた。
開催中の入場料は、一般15レアル。子供、学生と60歳以上は半額。5歳以下は無料。詳細はサイト(https://fjsp.org.br/japao-digital/)で。
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プロジェクションマッピング(PM)技術を日本から持ってきた株式会社VISUALBEATSの礒田隆嗣代表取締役によると、日本国内で行う大規模なPMイベントだと数千万円もの大金がかかることがあるとか。今回のPMイベントにかかった費用については明言を避けたものの、国際交流基金サンパウロ日本文化センターの洲崎勝所長の話では「近年にない大きな予算」が出たことは確か。いずれにせよ、日系、非日系関係なく、大人と子供が一緒になって楽しめるイベントになりそうだ。