《ブラジル》両院予算委員会=150億レは報告官の裁量に=コロナ対策に50億レ拠出?
世界保健機関(WHO)が11日に行った新型コロナウイルスの世界流行(パンデミック)宣言は、連邦政府との関係悪化が懸念されている連邦議会での予算関連審議にも強い影響を及ぼした。12日付現地紙が報じている。
連邦議会では11日に両院合同の予算委員会と本会議が行われ、ボルソナロ大統領が連邦予算基本法(LDO)に対して行使した拒否権に関する審議を継続。予算委員会では、連邦予算中、義務的支出以外の経費308億レアルの内、予備費を含めた年間150億レアルを、予算案審議時の報告官の裁量で使用できるようにする法案二つを承認し、本会議に送った。
投票の結果は、下院が19対5、上院が7対1と、かなり圧倒的なものだった。
連邦議会は昨年末の予算案審議で、予算案報告官に義務的支出以外の経費308億レアルの裁量権を与えることを決めたが、この項目に大統領が拒否権を行使。連邦議会と政府との合意により、拒否権の拒否が見送られて、150億レアルが報告官の裁量下に置かれるはずだった。
予算案の報告官はドミンゴス・ネット下議が努めており、150億の割り振りは同下議に委ねられることになるが、その内の最大50億レアルは、11日のルイス・エンリケ・マンデッタ保健相の求めに応じ、新型コロナウイルス対策にあてられることになる見込みだ。同相によると、同対策費の支出は暫定令(MP)を通して行われるという。
連邦議会は、少なくとも10億レアルを報告官の裁量下に残しておきたいと考えている。
予算案の扱いは、かねてから連邦議会と連邦政府の対立の火種となっており、15日に行われる反議会、反最高裁のデモの理由にもなっている。このデモは、ボルソナロ大統領本人も国民の参加を呼びかけて物議を醸したが、11日には社会通信局を通して再度、デモ参加が呼びかけられた。
なお、連邦貯蓄銀行(CAIXA)とブラジル銀行、社会経済開発銀行(BNDES)の公的銀行3行も、コロナウイルスへの対策費として、少なくとも2080億レアルを民間企業や個人への融資用に準備している。