新型コロナウイルスの拡散を防ぐため、ブラジル国内でも外出を避け、自宅にとどまることが推奨されている中、サンパウロ病院とIBCC腫瘍学センターでは、輸血用の血液のストック量が減り、18日には「危険な状態」とされるレベルに達した。医療機関によると、外出を避けるように周知されているため、献血希望者が減っているという。
献血を活性化させるため、献血対応機関は対応スケジュールを変更し始めた。サンパウロ病院の血液センターは、採血用の設備も、コロナ感染リスクを減らすため、十分な距離感覚で配置されていると強調した。
IBCC腫瘍学センターによると、16日に同センターで献血を行ったドナーは、平常時の半分だったという。
サンパウロ病院血液センターのセンター長で血液学者のフェルナンド・ルピナッチ氏は、「献血設備は感染予防策が十分に取られている。安心して献血センターに来て欲しい」と語った。
17日に、サンパウロ州政府はサンパウロ市の住民に献血への協力要請を行った。サンパウロ州新型コロナウイルス感染症(COVID―19)対策委員会のコーディネーター、ダヴィ・ウイピ氏は、サンパウロ市の血液銀行は「事実上空っぽ」と警告している。
サンパウロ州のプロ・サンギ財団は、州内の100を超える公衆衛生機関の血液バンクの維持を支援している。同財団によると、血液型O+、O-、A-、およびB-のストック量は極めて少なくなっているという。
ブラジルの基準では、献血するための条件は、16歳から69歳の人で、体重が50キロ以上で、健康状態と栄養状態が良いことだ。理想的には、献血の4時間前は脂肪の多い食べ物を避け、12時間前からはアルコール飲料を飲まないようにする必要がある。インフルエンザや風邪にかかっている場合は献血できない。また、刺青や、手術、予防接種などを行った後は、一定期間、献血できない。
献血センターがどこにあり、何時から何時まであいているかは、サンパウロ州政府のホームページなどで確認できる。
また、前記2カ所の医療機関での献血に関しては、各々の血液センター(以下、参照)にも直接質問できる。
なお、血液のストック量が極めて少なくなっているのは、どこの血液センターでも共通の悩みだ。献血を呼びかけている血液センターはサンパウロ州やサンパウロ市に限らないので、最寄の血液センターを探し、協力するよう呼びかけている団体もある。
サンパウロ病院血液センター(Hemocentro Hospital São Paulo)
住所Rua Diogo de Faria, 824 (esquina com a Rua dos Otonis) – Vila Clementino, São Paulo – SP.
電話番号(11) 5576-4240
IBCC腫瘍学センター(IBCC Oncologia)
住所Av. Alcântara Machado, 2576 – Mooca.
電話(11) 3474-4280