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《ブラジル》コロナショックにサッカーチームが立ち上がる=スタジアムや練習場を医療用地として提供

 ブラジルでは現在、新型コロナウイルスの感染が広がっており、国内全域でプロサッカーの公式戦が中断され、リベルタドーレス杯などの国際大会や、カタールW杯南米地区予選も延期が発表された。
 試合がない中、選手の体力や試合勘を落とさないよう、トレーニングだけでも行いたいところだが、それも感染拡大につながる可能性があり、多くの州で禁じられている。
 ブラジルで心配されていることの一つは、感染者数が増えていき、医療施設が満員になってしまうことだ。
 そんな中、一部のサッカーチームがスタジアムや練習施設の設備や用地を、地元の保健医療当局に提供し始めた。
 19日までにそうした動きが確認されているのは、アトレチコ・パラナエンセ、バイーア、ボタフォゴ、コリンチャンス、クルゼイロ、フォルタレーザ、ゴイアス、ジュヴェントゥージ、ナウチコ、サントス、サンパウロFCの11チームだ。
 提供された設備の中には、クリチーバにあるアトレチコ・パラナエンセのホームスタジアム、アレーナ・バイシャーダや、サンパウロにある、コリンチャンスのホームスタジアム、アレーナ・コリンチャンスなど、2014年W杯で使用されたスタジアムもある。
 日本の本田圭佑が所属するボタフォゴは、2016年のリオ五輪で陸上やサッカーの会場になったエンジェニョンスタジアムを提供した。
 名門サンパウロFCも、練習場と、昨年のコパ・アメリカで日本代表も試合をしたモルンビ競技場をサンパウロ州に提供すると発表した。
 試合再開の目途は全く立っておらず、資金繰りの苦しいチームが多いブラジルの各チームにとって、今は難局だが、命を救うため、多くのチームが協力している。(19日付グローボ・エスポルテより)