ニッケイ新聞は23日に社内会議を開いた結果、諸々の状況を考え合わせ、25日(水)付から印刷版はしばらくお休みにし、インターネットのサイトだけ記事更新をしていくことになった。具体的にはPDF版とWeb版の発行を続ける。サイト上ではブラジル国内の翻訳記事(2面)と日系社会面の記事(7面)、樹海コラム、特別寄稿のみが更新される。コロナ禍のための緊急対応であり、落ち着き次第復旧する予定だ。
この場合「コンピューターを使っている人」、もしくは「スマホを持っている人」しか読めなくなる。ただし緊急事態対応として、サイトの有料記事は無料化し、誰でも読めるようにする。
スマホでの設定の仕方は本日6面で説明している。もしも読者本人が持っていなくても、息子や孫、友人のスマホを、その時だけ借りて読み続けてほしい。正しい日本語情報を知り続けることは、有事の時だからこそ重要だ。
印刷版が出なくなると同時に、俳句・短歌などの文芸、読者欄「ぷらっさ」)も来ている分だけを出す状態になる。毎週あるとは限らない。
万が一、記者や翻訳記者本人および、その家族の体調が悪化したという最悪のケースを想定した時は、PDF版やウエブ版すらも中断する可能性がある。それぐらいの不安定な状況にあることを、読者の皆さんにはご理解頂きたい。
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新聞は、社会面記者だけでなく翻訳記者、編集部員、会計係、購読係、受付係、印刷、配達など、もろもろの業務の積み重ねの上に発行される。高齢の社員もおり、皆の身の安全も考える必要がある。
加えて外部委託する印刷業務、自社モトケイロ(バイク配達人)、外部委託のトランスフォーリャ社(配達)など、全てがまともに機能して初めて新聞は読者の手に届く。どれ一つが働かなくなっても印刷版の新聞は届かない。
社員の健康以外にも、現状ではトランスフォーリャ社の業務にも不安が高まっている。同社はバルエリ市にあり、同社が契約する全伯の地方配達会社は、全て委託企業だ。その委託先に60歳以上の人が業務に関わっていれば配達できない可能性が高い。
そうなると新聞を印刷しても配達されない地方がでてくる。しかもトランスフォーリャ社からニッケイ新聞には、「どこの地方で何部配達されなかった」という連絡は来ず、配達されなかった新聞は同社がそのまま廃棄処分する。
大変申し訳ないが、緊急事態であり、ご理解をお願いしたい。
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