今年7月19日に県人会創立90周年及び県人移住110周年式典を開催する、ブラジル福岡県人会(南アゴスチンニョ俊男会長)の準備のために、公益財団法人福岡県国際交流センターの福島明彦専務理事と加藤奈美企画交流部主任が来伯し、3月9日に来社した。その後、同式典はコロナウイルス危機のために中止された。
福島専務理事によれば、7月の式典では小川洋知事を始めとし、県議会、地元の企業による経済会等から4~50人の慶祝団が来伯予定。今回、同県の慶祝団は、サンパウロだけでなく初めてパラナ州クリチバ市、ロンドリーナ市も訪れる予定だった。
サンパウロでは式典に参加する以外にも、18、19日にジャパン・ハウスで福岡フェアを催すことを企画していた。小川知事による講演会なども計画中だった。
その準備のために、福島専務理事と加藤主任は2月28日~3月9日まで、ブラジルだけでなくパラグアイ、アルゼンチンも含めた各地を視察していた。
30年前からブラジルを訪れ、昨年はアマゾン90周年式典にも参加したという福島専務理事は、「初めてパラナ州に行ったが、昔の日本人が残っていると感じた」と印象を語った。滞在中は、在クリチバ日本国総領事や各市の市長に歓迎会を催してもらったという。
福島専務理事は「ブラジルはいつも母県を気にかけてくれる県人会なので、県としても色んなことでお返しをしたい」との思いを語り、「小川知事もブラジルに行くのを楽しみにしている。1つ1つ準備を積み上げて式典が上手くいき、日系社会に喜んでもらえれば」と語った。
南会長に30日に確認したところ、「あの後コロナ危機が持ちあがって7月の式典は中止になり、今のところ新しい開催日は決まっていない」とのことだった。
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今年7月19日に開催予定のブラジル福岡県人会創立90周年及び県人移住110周年式典のために来伯した、公益財団法人福岡県国際交流センターの福島明彦専務理事は、昨年11月に開催した『第10回海外福岡県人会世界大会』に言及し、「9カ国20県人会で最大なのがブラジル。県人会の活性化、後継者の育成のために今後も協力したい」と語った。同県は移住者子弟と母県の交流事業に積極的で、県費留学生の枠も10人と多い。また、同県の子供を対象に海外を経験するプログラムも実施している。こうした母県による取組みは、県人会としては非常に頼もしいものだ。