新型コロナウイルスを取り巻く環境は刻一刻と変化しており、日々感染者数・死亡者数が増している現状です。日本では東京オリンピック・パラリンピックが1年延期。ブラジル・サンパウロでは先日よりクアレンテーナ(検疫、外出自粛令)が発令され、多くの店舗が開店できず、イベントが軒並み中止、街は閑散とした状態が続いております。
非常に残念なことに、ブラジル日本都道府県人会連合会主催のイベントも中止・取りやめが相次いでいます。毎年恒例で行っていた日本祭りを始めとして各イベントが中止になり、コミュニティーの場として楽しみにしていた方も、非常に残念な思いにかられて過ごしていることでしょう。
各県人会でもイベント収入を、年間予算の主軸をおいている所は多く、その中止により心的疲労だけでなく、金銭的にも大打撃をうけているところも少なくありません。
日々悪化している新型コロナウイルス問題の現状を考えると、イベントの中止や延期は仕方なく思いますが、いまは人的被害を最小限に抑えることが何よりも重要だと思います。
頃合いを見計らい、一気に行動する時のエネルギーを蓄える時間として、今は耐え忍ぶ時であると感じております。
過去を振り返れば、日系社会はこの新型コロナウイルスの問題以上の多くの困難を乗り越え、今日に至っております。
「明けない夜はない」とか、「止まない雨はない」とか、「過ぎ去らない嵐はない」という言葉を耳にします。こういった時こそ、今まで培ってきた努力や乗り越えてきた壁を思い浮かべ、もう一度私達日系社会で一丸となって頑張っていきましょう。(※3月26日に行われた県連の総会で、山田康夫会長の後任には市川利雄氏が選任された。山田氏の任期は3月31日だが、それ以前にメッセージの依頼を出して執筆してもらったため、「会長」として掲載)