アルゼンチンのアウベルト・フェルナンデス大統領は3月31日夜、新型コロナウイルス感染抑制策の一環として、解雇や一時的な雇用停止を60日間禁ずる大統領令を出した。1日付ブラジル国内紙、サイトが報じている。
同国では3月20日から、外出禁止令(クアレンテーナ・オブリガトリア)が出ている。同令は今月12日までだが、延長もあり得るし、経済的な影響が出るため、少なくとも60日間は、企業による不当、もしくは雇用削減を目的とした解雇を禁じ、解雇が行われた場合も無効とすることにしたのだ。
この大統領令は、同国の最大の企業の一つであるテキント社が1450人の雇用削減を行おうとしたのを政府が止めようとした後に出された。
また、1日には、100人以下の企業への貸付などを容易にするため、300億アルゼンチン・ペソを保障ファンドに解放することなどを盛り込んだ大統領令も出た。
フェルナンデス大統領は3月29日に、3月20日から始まった外出禁止令をさらに延長し、今月12日までとすることを決めたが、企業側が猛反発。首都ブエノスアイレスでは夜になると、企業関係者による鍋叩きデモ(パネラッソ)や車のクラクションを鳴らすデモ(ブジナッソ)が行われているという。