ブラジル北部のアマゾナス州では、患者急増に医療機関の受け入れキャパシティが追いつかず、生きて治療を受けている患者が入っている施設の廊下に、コロナウイルス感染かその疑いで亡くなった人々の遺体が放置されている映像がネットに流出。アマゾナス州保健局は翌朝、同州州都のマナウス市東部にあり、遺体が放置されていた病院の前に冷凍コンテナを置き、院内の遺体を仮収容した。
流出した映像には、少なくとも4体の遺体が集中治療室の隣に置かれているのが映っていたが、。
アマゾナス州政府によると、問題となった病院にはもう、遺体の収容スペースがないため、臨時でコンテナを置くことに決めたと発表した。
同州保健局は「冷凍コンテナ設置は、連絡を受けた遺族が必要な書類などを揃え、遺体を引き取るまでの間、治療施設内に遺体が放置されたままにされることのないようにするために必要な措置だ。遺族への連絡は、犠牲者への尊厳を守り、充分な注意を払って行われる。これらの措置は、遺体を引き取った後、速やかに葬儀や埋葬を行えるよう、配慮したものだ」と発表した。
州保健局によると、遺体が集積していた病院は、元々はコロナ対策病院ではなかったが、マナウス市内の臨時病院の建設が終わるまでということで、新型コロナウイルスの疑われる症例の患者やSARS(重症急性呼吸器症候群)の患者を受けいれてきたという。
遺体収容用の冷凍コンテナ設置は、元々のコロナ対応病院であるマナウス市内の州立病院でも、今月初旬に行われた。
州保健局は施設での医療が至らず、死人が発生したとの見方を否定し、「死者が出たのは15日の夜から16日の朝にかけて。全員適切な医療措置を受けていたが、高齢者や重篤な合併症患者もおり、死は避けられなかった」と発表した。
16日現在のアマゾナス州の感染者は1719人で、124人が死亡した。ウィルソン・リマ知事は同日、新たな医師を採用し、市内のコロナ対応病院の集中治療室に25床、一般病室に20床を追加したと発表した。(16、17日付G1サイト、17日付UOLサイトより)
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