ブラジル北部のアマゾナス州の会計検察局は、同州政府が行った28台の人工呼吸器の購入に水増し請求があったとの疑いで捜査している。21日付ニュースサイトが報じた。
州検察は、「州政府が28台の人工呼吸器の購入に費やした金額は297万レアル(1台平均10万6250レアル)だが、連邦政府は同様の人工呼吸器を1台平均5万7300レアルで購入している」とした。
州別の新型コロナウイルス感染者数、死者数で5位のアマゾナス州は、コロナ患者への対応能力が限界に達しており、医療崩壊を防ぐために、病床の拡張や医療機器購入に走っている最中の出来事だ。
州検察は17日に、人工呼吸器の購入価格と販売会社の選択に関する正当性を3日以内に示すように求める文書を州政府に送付。期日までに返答がない場合、担当機関には罰金が科せられるとも記されていた。
州政府は、世界中にコロナ禍が広がり、需要が高まったことを受け、販売業者が値を釣り上げた。複数の業者に見積もりを出させ、検討した結果だ、と弁明している。
アマゾナス州には、公的医療機関と民間医療機関を合わせて6710の病床があるが、全体の90%が既に新型コロナウイルス感染者で埋まっている。
同州州議会は20日、保健医療行政に限定してではあるが、連邦政府に直接統治(intervencao federal)を要請する決議を承認した。
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