サンパウロ州のジョアン・ドリア知事は22日、同州の外出自粛令(クアレンテーナ)の今後に関し、「5月11日から徐々に規制を緩和していく」との発言を行った。だが、「どういう形で規制を緩めていくかなどについては、5月8日までは発表しない意向」であると語った。22日に同件に関する会見が行われることは事前に報じられており、もっと具体的なことが語られるとも思われていたが、詳細を語らなかったのは州民の気を緩ませないためか。まだ、死者や感染者も多く、段階緩和には異論を唱える人もいるだろう。だが、2カ月近い規制で、そろそろ、人々の生活に必要な物などが出てくるのも事実。まずは発表を待ちたいところだ。
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ネット上でかねてから有名だった、ボルソナロ大統領支持者の女性企業家クリスチアーネ・デイゼ・オピッツ氏の発言が物議を醸している。彼女はSNS上で、「コロナウイルスで隔離の必要が出てきた人に赤いマークを貼れ」と主張。これがナチス・ドイツのようだと批判を浴び、パラナ州のホロコースト博物館からも抗議を受けた。さらには、「社会的隔離を推奨する人には食料と薬品を半分にしろ」とも。こういう人は自分が感染したらどうなるのだろう。
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一方、ボルソナロ大統領は20日、記者からのコロナウイルスによる死者数を聞かれ、「自分は墓堀人ではないからわからない」と答えた。前日は軍政復古支持のデモに参加し、散々批判された翌日の発言がこうなってしまった。最近は、大統領の支持者の言動が問題にされることも多いが、もとを質せば、本人が蒔いた種かも。