セルジオ・モロ法相の電撃辞任後、ボルソナロ大統領への罷免請求が加速していると、24日~27日付現地紙、サイトが報じている。
ボルソナロ大統領の罷免請求は、大統領が軍政復古を支持するデモに参加した19日以降、加速傾向にあったが、24日のモロ法相辞任でさらに強まった。
モロ氏辞任以降、政党ではブラジル社会党(PSB)、REDE、そして、大統領自身が昨年11月まで所属した社会自由党(PSL)まで罷免請求を出す意向を明らかにしている。
また、16年のジウマ元大統領の罷免を推進したことで知られ、ボルソナロ氏の大統領選当選を後押しした勢力としても知られる政治団体、ブラジル自由運動(MBL)も罷免請求を出す意向だという。
調査団体アトラス・ポリチコの最新調査でも、国民の54%が罷免に賛成との結果が出ている。
だが、現状での罷免を難しいとする声もある。それはボルソナロ大統領が罷免を避ける対策として、議会での多数派中道勢力「セントロン」に協力を呼びかけているためだ。さらにセントロンはラヴァ・ジャット作戦に絡んだ政治家が多く、同作戦判事だったモロ氏と敵対関係にもある。
また、検察庁が最高裁に大統領に関する捜査要請を行ったことなどで、議会での罷免審理以前に最高裁審理が行われるのではとの声も出ている。