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《ブラジル》医療崩壊のアマゾナス州に空軍機2機が医療物資運ぶ=タイシ保健相も現場視察

マナウス市内の医療施設(Amazonia Real)

 【既報関連】衛生用品や医療物資を搭載した2機のブラジル空軍機が2日、ブラジル北部のアマゾナス(AM)州都マナウス市に到着。ネウソン・タイシ保健相も3日に同市入りし、現地視察を行うとともに、地元の首長や保健医療当局者らと面談していると、2~4日付現地サイトが報じた。
 空軍機には30万個の手術用マスク、1万7千個のN95型マスク、13万組の医療用手袋、4080個のゴーグル、1300着の医療用前掛け、1080リットルのアルコールジェルが搭載されていた。
 タイシ保健相が直接現場視察に訪れたのは、AM州が初めてだ。保健相は到着初日の3日から、マナウス市内の医療現場を視察。AM州のウィルソン・リマ知事やマナウス市のアルトゥール・ネット市長らとも会合をもった。翌4日朝には、マナウス市の軍基地で陸空海の司令官と会合。今後の対策について話し合った。
 AM州は、3日の保健省発表では感染者6683人、死者548人でいずれも国内4位だが、医療崩壊、葬儀崩壊が発生している。集中治療室の病床は90%埋まっており、公共墓地では連日、100体以上の遺体が埋葬されている。州議会は4月20日、保健医療部門限定の直接統治令の要請案を承認していた。
 連邦政府はコロナ対策として、「ブラジル、私を頼って」計画を立案。医学、生物学、社会福祉部門など、14部門の専門家の新規採用が予定されており、必要な人員が各地に派遣される。同計画では、看護学、理学療法学、薬学の最終過程にある学生も採用する予定もある。
 保健省事務局長のエドゥアルド・パズエッロ氏は「同計画により、マナウス市だけでなく、内陸部の各都市にも専門家を派遣することが出来る」と語っている。AM州向けに採用された医療関係者200人余りは4日から勤務し始めた。