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東西南北

 4月22日に行われたボルソナロ大統領とセルジオ・モロ前法相らの会合を録画したビデオ提出を最高裁のセウソ・デ・メロ判事が命じたが、連邦総弁護庁は難色を示して、5日に同判事に判断再考を促した。連邦政府は「国家機密レベルの内容が含まれているから」というが、会合に同席した軍人閣僚3人への捜査命令(事情聴取)に驚き、軍部が「司法による干渉行為」だと憤っているためとの声も。干渉行為と言っても、問題だとして話を持ち出したのは閣僚だったモロ氏であり、最高裁はそれに応じたのにすぎない。ビデオは社会通信局が保管している、モロ氏の証言は嘘だと言い張るなら、むしろ公開して疑いを晴らした方が良いのでは。
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 フォーリャ紙サイトによると、ボルソナロ大統領がセントロンに接近し政府内の役職を与えていることに関し、支持者たちが「聞いたことのない役職名だ」「きっとフェイクニュースだ」などとネットなどに書き込んでいる。役職指名は公的なものなのでフェイクニュースのはずはないが、大統領と支持者が一丸となって「古い政治」「汚職の温床」と批判し続けてきたセントロン。大統領の心変わりに支持者はどう対応するか。
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 6日夜、グローボ局の「ジョルナル・ナシオナル」でキャスターのウィリアム・ボーネルが行った、コロナ感染拡大の深刻さを訴えた国民への語りが話題となった。グローボ局はボルソナロ大統領とまっこうから対立することで知られており、コロナ関連の報道では国民から一定の信頼をうけているとの統計もある。この対立はまだまだ続きそうだ。