ブラジル国内ニュース

《ブラジル》ボルソナロ対モロ=「大統領から解任圧力あった」=前連警長官が事実関係暴露

マウリシオ・ヴァレイショ前連警長官(José Cruz/Agência Brasil)

 12日、ブラジリアの連邦警察で、セルジオ・モロ前法相辞任の契機ともなった4月22日の閣議ビデオが、一部関係者に公開された。ビデオの内容その他の詳細は12日午後2時現在も明らかにされていない。だが、11日に行われたマウリシオ・ヴァレイショ前連警長官への事情聴取は、大統領がリオ州の連警を掌握したがっていたとするモロ氏の証言を裏付ける内容だった。12日付現地紙が報じている。
 ヴァレイショ氏からの事情聴取は11日午後、パラナ州の連警本部で行われ、6時間に及んだ。
 ヴァレイショ氏はそこで、ボルソナロ氏が連警の捜査に直接的に干渉してきたり、捜査秘密に介入するように迫ってきたりすることはなかったとしつつ、自身の進退に関しては大統領の圧力があったことを認めた。
 同氏によると、ボルソナロ氏は連警長官に「自分により近い人物を据える」ことを強く望んでいた、という。
 さらに、大統領が4月23日にヴァレイショ氏に直接電話をかけ、「辞任はヴァレイショ氏の依願退職という形をとる」と伝えたことも語った。ヴァレイショ氏は辞表を出していないが、翌朝の連邦政府官報には辞任と発表された。同氏解任に反対し続けていたモロ前法相は、自分の了承もとらずにヴァレイショ氏を解任したことを不服とし、同日朝、辞任会見を開いた。この席では、モロ氏が辞任を了承したように見せかけるため、同氏の署名まで使われていたことも暴露された。
 ヴァレイショ氏は、大統領長男フラヴィオ上議とつながりのあったミリシアのアドリアーノ・ダ・ノブレガ容疑者の捜査には、現在、エスピリトサント州の連警トップのジャイロ・ソウザ・ダ・シウヴァ氏など、本来なら同件の捜査には関係のない人物が捜査援助に加わっていたことや、法務省や連警に事前報告があったことなど、複数の疑惑があることにも言及した。ジャイロ氏は2017~18年にリオ州の連警トップだった人物だ。また、捜査の過程でアドリアーノ容疑者が連警によって殺害されたことにも疑問を呈した。

 一方、一旦はボルソナロ大統領から連警長官に指名されたが、最高裁から就任を差し止められたアレシャンドレ・ラマジェム氏も、11日にブラジリアの連警で事情聴取を受けた。リオ連警が捜査しているとの疑惑もあった大統領次男カルロス氏と昨年の大晦日を共に過ごすなどしていた事実が発覚している同氏だが、11日はボルソナロ一家とのつながりと指名との関係を否定した。
 12日のビデオ閲覧は、大統領府が提出したビデオに改ざんされた形跡がないかを確かめ、どの範囲を公開するかを決めるためのもので、モロ氏など、限られた人だけが閲覧した。連邦検察庁のアウグスト・アラス長官は「デリケートな内容も含んでいる」として、最高裁のセウソ・デ・メロ判事に、「連警人事やモロ氏への解任圧力があったとされる部分だけ公開する」よう求める意向だ。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button