貧困層向けの新型コロナウイルス緊急支援金600レアルが、約19万人の軍人にも違法な形で支払われていた疑惑が生じている。11日付現地サイトが報じている。
この疑惑はコレイオ・ブラジリエンセ紙が11日に報じた。それによると、連邦政府のデータで確認された情報から、現役軍人や退役軍人、年金生活の軍人まで含めた、18万9695人の軍人に対して、合計1億1381万6990レアルが払われていたという。
この報道を受け、国防省も同日中に声明を出し、「多くの軍人が600レアルを不正に受け取った可能性がある」ことを認めた。同省はすでに、市民省の助けを借りて、捜査を開始したことも明らかにした。
コロナウイルスによる600レアルの緊急援助は3回に分けて行われ、今月26日から29日にかけて3回目の支払いが行われるはずだったが、受給資格の審査が遅れるなどの問題が発生し、1回目の支払いさえ受けとっていない人がいる。
本当に必要な人すら受け取れていない中での軍人による不正受給疑惑は、国民の信頼を揺るがせ、不満を募らせる出来事といえそうだ。