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東西南北

 12日に一部の関係者限定で公開された4月22日の閣議のビデオは、マスコミが「 devastador (壊滅的)」と表現するほど、大統領に不利な内容と判断されている。だが、問題はそれだけではなかった。この日の閣議では、ウェイントラウビ教育相が「最高裁判事は全員牢屋に行くべきだ」と発言。ダマレス人権相も「知事や市長は逮捕されるべきよ」と発言したとされている。ダマレス氏はそのような発言をしたことを認めている。これらの報道の後、「普段の閣議では、一体何が話されているのか」と不安がる声が国民からあがっている。ビデオの内容が全面公開されたら、一体何が起きるか。
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 エスタード紙がボルソナロ大統領にコロナウイルスの検査結果を見せるよう求めた訴訟は、11日に最高裁に持ち込まれた。大統領は12日の夜、これまでの姿勢とは一転して、検査結果を届けることに決め、連邦総弁護庁を通じて、3回の検査の結果を届けさせた。最高裁で担当となったリカルド・レヴァンドウスキー判事は、この件で厳しい姿勢を見せていたが、それ以上にモロ氏が連警への供述で指摘していた4月の閣議の内容が漏れたことが響いたか。陽性だったら今度はどうなる?
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 1ドルが5レアル台に乗ったのは3月16日のことだったが、その後もレアルは下がる一方だ。12日はモロ前法相が指摘し、ボルソナロ氏の連警介入の証拠ともいえる閣議ビデオでの問題発言が漏れたこともあり、1ドル5・86レアルで取引を終えた上、13日午前中は5・90レアル台に。まさかの6レアル台が近づいてきている。