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《サンパウロ州》コロナ死者数が中国超え=サンパウロ市車両乗り入れ規制元通りに

定例記者会見でのドリア・サンパウロ州知事(右)とコーヴァス・サンパウロ市市長(Governo do Estado de São Paulo)

 【既報関連】サンパウロ州の新型コロナウイルスによる感染者と死者は、ブラジルでも突出しており、16日現在の死者は、コロナ感染症発祥地の中国を超えたと16日付現地紙サイトが報じた。
 16日のサンパウロ州の感染者は6万1183人、死者は4688人で、中国の4637人を超えた。17日はこの数が、感染者6万2345人、死者4776人に増えている。
 同州の感染者や死者の多さは、17日現在の数字で感染者数2位のセアラーが2万4255人、3位のリオが2万2238人、死者数で見ても、2位のリオが2715人、3位のセアラーが1413人である事などからも明らかだ。
 サンパウロ州を国とみて死者数を比べると世界ランキング13位で、中国やトルコ、スウェーデン、インドも上回っている。
 しかも、保健省の統計でのサンパウロ州の死者数は、登記所でとらえているコロナによる死者や感染の可能性のある死者数の合計との差が大きいと、ずっと言われ続けている。
 サンパウロ州人口は4400万人で、中国の14億人よりずっと少ないのに死者が中国より多いのは、中国の感染者や死者の数が正確ではないからという人もいる。だが、中国は早い時期に湖北省で都市封鎖を行い、感染者や死者を少なめに抑え込んだという面もある。
 16日現在の数字で見ると、サンパウロ州の死者は人口100万人あたり106人で、中国の3・22人とは格段の相違がある。ブラジルの死者が中国を超えたのは4月28日で、17日には既に約3・5倍になっている。
 サンパウロ州では16日までに461市で感染者が確認され、212市で死者が出ている。同日現在のコロナ感染症または疑いがある入院患者は、集中治療室3922人、一般病室6241人の計1万153人だ。同日の集中治療室占有率は、州全体で68・5%、サンパウロ大都市圏では83・9%だった。

 16日現在のサンパウロ州の死者は、男性2779人、女性が1909人。60歳以上が72・9%を占めるが、10歳未満の子供も6人いる。
 死者の58・6%は心臓疾患が見られた他、糖尿病43・7%、神経系疾患11・4%、腎臓疾患10・8%、肺炎9・7%などの報告があり、慢性疾患や合併症がリスクを高める事がわかる。免疫抑制力の落ちている人や肥満者、喘息や血液疾患、肝疾患を持っている人もリスクが高い。
 感染拡大を抑制するカギの一つは隔離率だが、サンパウロ州は50%に至らない日の方が多い。
 なお、サンパウロ市では、ナンバープレートの末尾番号による車の乗り入れ規制強化後、公共交通機関の利用者が増え、密閉、密集、密接の3密が増えたため、18日からは従来通り、ピーク時のみ、曜日毎に二つの番号を規制する方式に戻した。