ブラジル連邦政府が22日、法定アマゾンでの森林火災撲滅のため、国家治安部隊を派遣する事を認めた。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、世界各国では温室効果ガスの排出量が減ると見られているが、ブラジルでは森林伐採と森林火災が増えており、温室効果ガスの排出量が10~20%増えると見られている。
特に懸念されているのは昨年も世界的な問題となった法定アマゾンの森林火災で、アクレ、アマパー、アマゾナス、マット・グロッソ、パラー、ロンドニア、ロライマ、トカンチンスの8州とマラニョン州の一部に、20日間、国家治安部隊が派遣される。
コロナウイルスの感染拡大で、環境保護団体や環境保護機関の監視活動が行き届かなくなり、森林伐採や森林火災が増えている事は、感染拡大直後から言われていた。
国家治安部隊の派遣承認は、アンドレ・メンドンサ法務相の名前で、22日付連邦官報に掲載された。派遣は6月10日までの20日間で、5月7日に派遣が承認された軍と協力しながら、火災撲滅に取り組む。
アマゾナス州地裁は21日、法定アマゾンでの不法伐採に関して、効果的かつ緊急の対応策を採るよう、国に命じていた。環境省はもう既に対応策を講じたというが、詳細は明かしていない。
国家治安部隊派遣は地裁命令に対する返答かもしれないが、環境省はそれに関しても返答を行っていない。(22日付G1サイトより)