《ブラジル》国別コロナ死者数で2日連続世界一=経済に悪影響CDS400超

【既報関連】新型コロナウイルスの感染拡大が続き、25日夜の保健省発表による感染者数は前日比1万1687人増の37万4898人、死者数は同807人増の2万3473人となった。22~26日付現地紙やサイトによると、ブラジルの感染者数は、22日に2万803人増えて33万890人となった時点で、ロシアを抜いて世界第2位となっている。
また、米国やロシアでは日、週単位の感染者数や死者数が減少し始めたのに、ブラジルの感染者や死者の数は増加傾向が続き、24日の死者数653人は、週末で数が少なかったにも関わらず、米国の633人を抜いて国別で首位だった。25日の807人も米国の620人を凌ぎ、世界一だった。
世界保健機関は南米を新たな震源地と見ているが、ブラジルは南米の感染者の60%弱、死者は3分の2余りを占めている。18~24日のブラジルでの感染者数は1日平均1万7447人、死者数も同935人だ。
英国のインペリアル・カレッジ・ロンドンによると、ブラジルでは1人の感染者から感染する人の数が1・3に落ちたが、感染拡大は続き、終息には時間がかかるという。
ブラジルが感染拡大を抑制出来ずにいる事は、国内外に様々な影響を及ぼしている。国内では食肉加工業者が従業員への感染防止措置を怠ったために一時的な操業停止に追い込まれ、と殺も中止、バスやタクシーの運転手がコロナで死亡するなど、基幹産業、インフラにも影響が出ている。
また、国際社会でも、ブラジルは大衆主義の大統領が外出規制などに反対して、コロナウイルスの感染拡大を抑制出来ないだけでなく、政治、経済においても混乱、危機が続いていると評価する専門家が多い。
このような評価が、レアルが対ドルで一時は約50%落ち、1ドル=6レアルに近づいた事に影響しているとの指摘もある。26日の相場は少し持ち直したが、それでも40%弱の価値下落だ。債務不履行に伴うリスクを対象にする金融派生商品のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)も、2月前半までは200程度だったのが4月中旬以降は400以上に上がっている。
投資銀行など、世界の大手民間金融機関が参加する国際組織の国際金融協会(IIF)によると、3月にブラジルから引き揚げられた資本は1995年以降最多で、インドに次ぐ世界第2位。IIFによると、投資家達は、ブラジル政府は状況をコントロール出来ておらず、知事や議会との関係も悪化、1カ月足らずで2人の保健相退任といった事態を重視。新たな改革実現の可能性も疑問視されており、ブラジルに資金を留め置くのは、事態を冷静に判断出来ない人か、他に選択肢のない人だけだと報道されている。
国際社会がブラジルでのコロナウイルス蔓延や連邦政府の統治力のなさを怖れている証拠の一つは、アルゼンチンやウルグアイ、パラグアイといった南米諸国や米国がブラジル人の入国を規制しようとしている事だ。米国政府はコロナ感染者増加を受けて、14日以内にブラジルに居住または滞在、通過した人の入国を27日から禁止する。継続期間は未定だ。