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東西南北

 4月22日の閣議ビデオは、大統領や現政権の閣僚の良識が強く疑われるほど衝撃的なものだったが、それと並行するように、ボルソナロ支持者の実態についての報道も増えている。その中で特に注目されたのは、脚本家グロリア・ペレスの娘で女優だったダニエラさんを1992年に殺害して話題となった元俳優ギリェルメ・デ・パードゥア氏が、24日の親大統領デモに恋人と共に参加したことだ。現在は刑を終えて聖職者に転身しているが、堂々と公の場に登場し、民主主義の原則に反する、議会や最高裁に反対するデモに参加したことで、「本当に罪を反省しているのか」の声も高まっているという。
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 セルジオ・モロ前法相の辞任を、ボルソナロ大統領との間に立って阻止しようとしていたことが判明して話題のカルラ・ザンベッリ下議。この件以来、開き直り、SNSでモロ氏への激しい批判を行っている彼女だが、25日に「モロ氏はPSDB(民主社会党)に有利になるようにルーラ元大統領を有罪にした」との発言を行った。「普段、PT(労働者党)の批判ばかりしてるくせに、とうとうPT支持者と同じことを言いはじめた」と、矛盾を強く指摘されていた。
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 閣議ビデオの公表に対し、「不測の事態が起こるぞ」と発言したことが「軍事クーデターをほのめかした」として、アウグスト・エレーノ安全保障室(GSI)長官が強い批判を受けた。この他にも、サンパウロ市のデモでネオナチの旗が掲げられたり、支持者がマスコミを威嚇したりと、ボルソナロ支持者の威嚇行為が問題に。冷静さは保ってもらいたいが。