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《ブラジル》人工呼吸器1千台余りを修理=自動車メーカーなどが協力

人工呼吸器の修理を行う、ミナス州ベチンにある自動車メーカーの従業員(Divulgação)

 【既報関連】国防省が1日、ブラジル国内ではここ2か月間で1131台の人工呼吸器の修理が行われ、医療機関に納品されたと発表した。
 コロナウイルスの感染拡大によって人工呼吸器の需要が増えたのに、国内の医療機関には十分な数の人工呼吸器がないという状況下で発足したのは、医療資材を運んだ空軍機を使ってメインテナンスが必要な人工呼吸器を回収し、全国産業職業訓練機関(SENAI)関係者や自動車メーカーの技術者らが修理するというプロジェクトだ。
 このプロジェクトは全国39カ所で展開され、参加している企業や機関は皆、ボランティアだ。3月30日~5月29日の2カ月間に集められた人工呼吸器は3313台に上り、1131台は修理が完了した。また、333台は修理を始める前の点検中で、1475台は修理の最中。191台は医療機関に戻す前の最後の調整などを行っているが、183台は修理不能と判断されたという。
 このプロジェクトには、保健省や経済省、国防省、ブラジル工業開発庁(ABDI)、ブラジル臨床工学会(ABEClin)、全国工業連合(CNI)などが参加している。

 プロジェクトに参加している自動車メーカーは、フィアット・クライスラー、BMW、フォード、GM、ホンダ、現代、ジャガー・ランド・ローヴァー、メルセデス・ベンツ、モト・ホンダ、ルノー、スカニア、トヨタ、フォルクスワーゲン、トローラー、Volvoの各社だ。
 また、自動車メーカーやSENAI以外にも、アルセロール・ミッタルやグルーボ・スタジオ、ボトランチン研究所、技術研究院(IPT)、サンパウロ総合大学、ペトロブラス、ヴァーレ、ウジミナスといった企業や機関も参加している。
 ブラジルで使われている人工呼吸器の大半は輸入品で、購入や修理にも手間がかかるため、大学なども含む研究機関は、国内の施設や資材、技術を使った人工呼吸器を製造するための研究や開発も進めている。(1日付G1サイトより)