3日、中道勢力「セントロン」の推薦で公立ノルデステ銀行(BNB)総裁に任命されたアレッシャンドレ・ボルジェス・カブラル氏が、汚職疑惑のため、就任から24時間未満で解任された。ボルソナロ大統領が接近したセントロン絡みの人事で早速、汚職疑惑が浮上した。同日付現地サイトなどが報じている。
造幣局長だった2018年当時の不正契約に関与していた疑惑が、連邦会計検査院(TCU)の調査で明らかになったため、カブラル氏は解任となった。
疑惑の契約は2005年から存在したと言い、それはカブラル氏が局長となった2016年にも受け継がれた。この契約は2019年まで続いていたという。この不正契約で国は22億レアルもの損害を受けたという。
ノルデステ銀行の総裁は、後任が決まるまで、同銀行信託財政部門のアントニオ・ジョルジェ・ポンテス・ギマリャンエス・ジュニオル氏が代行する。
後任はノルデステ銀行での勤務経験がある人物が有力とされているが、指名権を握っているのは自由党(PL)の重鎮、ヴァルデマール・コスタ・ネット氏。2005年に発覚したメンサロン事件で収賄などの容疑で起訴され、有罪となった後、実刑に服した人物だ。
セントロンが指名した人物を起用する形の連邦政府人事はなおも進んでおり、3日にはカルロス・ロベルト・フォルチネル氏が情報技術院(ITI)の会長に指名された。同氏はテメル政権時代の郵政局長だ。同氏の郵政局長就任は、その当時の科学技術相で、セントロンのひとつである社会民主党(PSD)党首のジルベルト・カサビ氏の指名で決まったものだった。今回のITI会長指名にも、カサビ氏が関与している。