世界銀行は8日、今年のブラジルの国内総生産(GDP)を8%減になるとの予測を出し、さらに回復も他の国よりも遅くなるとの見通しも発表した。8日付現地サイトが報じている。
世界銀行によると、2020年の全世界でのGDPは平均で5・2%下がる見込みだという。この数字は4月に国際金融機関が発表した5・3%とほぼ同じだ。同銀行は、新型コロナウイルスがもたらした経済的打撃は第2次世界大戦の頃よりも大きく、1870年代以来の最悪の数字となるとも見ている。
同行は、20年の先進国のGDPは平均7%、新興国や発展途上国では2・5%減と予想しているが、ブラジルの場合は8%減と発表された。他国の例で見ると、米国が6・1%減、欧州圏は9・1%減と予想されている。現在の国際市場を牽引する中国も、1%増と低い予想となっている。
今年の1月、世界銀行は20年のブラジルのGDPに関して2%増を予想していた。
さらに21年に関しては、全世界の平均で4・2%の経済回復が見込まれるが、ブラジルはふるわず、世界平均の半分程度の2・2%しか回復しないという。米国は4%、欧州は4・5%、中国は6・9%の回復が予想されている。