【既報関連】経済活動再開を視野に入れ、1日から社会隔離の新基準を導入したサンパウロ州で、コロナによる1日の死者数が新記録を更新したと9日付現地サイトが報じた。
この数字は、9日に行われた同州知事らによる定期会見で報告された。9日現在の感染者は前日より5545人増えて15万138人、死者は344人増えて9522人となった。定例会見で発表される数字はあくまでも、その日に新しく登録された数で、必ずしも、近日中に起きた感染や死を意味しない。
州保健局のジョゼ・エンリケ・ジェルマン局長は、週末の数字が平日より減る分、火曜日は数が増える傾向がある事に言及。これまでの例から見て、3%程度増加と予想していたが、今回は3・5%増えたという。同局長は、最近は増加のペースが落ちてきていただけに、1日あたりの死者の増加数が最高値を更新した事にこれまで以上の痛みを覚えている事も明らかにした。
9日は、集中治療室で加療中の患者は4481人、一般病室に入院中の患者は8073人である事も明らかにされた。同州の集中治療室占有率は68・6%、サンパウロ大都市圏は74・1%となっている。回復した人(退院許可を受けた人)の累計は2万8787人だと報告された。
検査数が増えている事などが感染者数や死者数の増加に繋がっている事、同州での増加率はブラジル全体の増加率より穏やかで、全体に対して占める感染者の割合も68%から20・5%に低下したと、同局長は述べた。
専門家は社会隔離により感染拡大のスピードが落ちた事を認めているが、8日の同州の隔離率は47%、サンパウロ市の隔離率は48%だった。