「この自粛生活でストレスをためている方を考えると本当に心苦しいです。今回モジ文協として初の試みですが、ドライブイン・シアターと持ち帰りでのすき焼き祭りを予定しています。外出できず鬱憤が溜まった皆さんに少しでも楽しんでいただければと思って企画しました」――モジ文協の津田フランキ会長(三世、52歳)はそう語った。外出自粛措置から早2カ月半――。自粛生活の過ごし方や現況について、今回はサンパウロ州モジ・ダス・クルーゼス市とスザノ市在住者に電話取材をしてみた。
モジ市内に家族で住む津田さんは文協の現状を「本来ならこの時期は、秋祭りやすき焼き祭り、運動会など毎週のようにイベントがあるのですが、コロナ災禍によって中止や延期となりました。多くの日系団体がこのようなイベントを主軸に一年の維持費を賄っているので皆困っています」と嘆いた。
自宅待機している人についても、「色々な人から『7月なら祭りはできるかな?』という事をよく聞かれ、皆心待ちにしている状態です。特にご老人の方々の心身が心配です。今回文協で企画した映画イベントやすき焼き祭りで少しでも疲れきった心を癒やしてほしいですね」と期待する。
ドライブイン・シアターはモジ文協スポーツセンター(Avenida Japão, 5.919, Bairro Porteira Preta)を会場に、12・13・14日の3日間行われる(https://www.cinecar.com.br/?fbclid=IwAR3y_Ce8Q5yYdp77GN50r6XZipILEeRhfBwQTrmf9sof_kqD66g0AMY8ePc)
「持ち帰りすき焼き祭り」は27日にセントロのモジ文協会館(Rua Campos Sales, 230, Vila Industrial)で15時から20時まで。宅配も行う。4人分の材料が入ったパックが160レアル。質問や予約はワッツアップ(11・4791・2022)。詳細は以下より(https://bunkyo-vendas.lojadigitalgetnet.com.br/)
コロナ後生活に期待!
モジ市内に住む市会議員の幸村ペドロ秀樹さん(二世・65歳)は、この自粛生活で運動への心がけを語る。「自粛生活で何より心がけているのは、毎朝のウォーキングと食事です。毎朝5時30分から一時間程歩いています。早朝なので人も少ないですよ。もちろんマスクは必須」と語り、「あと食事のバランスも大切。しっかり野菜や果物を食べて栄養を取りましょう。肉はなるべく脂身の少ない部分が良いと思います。自粛生活で外にでる機会が少なくなった現在、こういったことに心がけることが大切ですね」と食事についての重要性も語った。
一方、隣のスザノ市に住む主婦の酒井康子さん(76歳・福島県)は、コロナ禍前と現在の生活が大きく変わったという。「以前は毎日どこかに出かけていましたが、この災禍で一切でかけなくなりました。この自粛生活は本当にストレスが溜まりますね。毎日、友人と電話で『自粛を終えて早く逢いたいね』と話しています。あと日本に住む息子にも毎日連絡しています」と語る。
酒井さんは自粛生活中ほとんど家で生活をし、外出は食材を買う時だけ。家の中では運動や趣味のカラオケの練習を積極的に行って、ストレス発散を心がけている。
「家の中で体を動かしています。食べて寝るだけでは太るので、13段程ある家の階段の登り降りを100回程、ラジオ体操もしていますね。あとは趣味のカラオケの練習もしています。今まで出なかった高い声がでるように練習していますよ。多いときは2時間3時間練習します。早くこの生活を終えて皆で歌いたいですね」とのコロナ後生活への期待を語った。