ブラジル農務省貿易国際関係局(SCRI)が10日、5月の農産物輸出額は109億ドルで、5月としての月間記録を更新したと発表したと同日付現地サイトが報じた。5月の実績は昨年同月比17・9%増で、ブラジルからの輸出額の60・9%を占めた。
主な農産物と輸出額は、大豆52億ドル、牛肉7億8千億ドル、砂糖7億6700億ドル、コーヒー豆4億6800ドルとなっている。加工品込みのコーヒーの輸出総量は昨年同月より4・7%増え、輸出全体の16・3%を占めた。
他方、農産物輸入は8億3578ドルで、昨年5月の11億8千万ドルより29・3%減った。
中国はブラジル最大の貿易相手国で、アルゼンチンからの輸入も増やしてはいるが、5月の農産物輸出では、これまで通り、首位を維持した。
中国への農産物輸出額は49億1千万ドルで、全体の44・9%を占めた。この額は昨年同月を50・4%上回った。中国は大豆と肉類、砂糖、セルロースの輸入額で、他国を上回った。
5月の場合、中国はブラジル産大豆を37億ドル分(71・5%)、肉類は香港込みで8億7084万ドル分輸入した。香港込みの中国の輸入額は、ブラジルの農産物輸出額の55%を占めた。
中国の砂糖輸入額は7億6700万ドルで、ブラジル産砂糖の輸出総額の21・7%を占めた。中国向けの砂糖の輸出額増加は、インドでの収量が落ちた事と、中国での需要増が原因とされている。
セルロース輸出も中国がけん引し、ブラジルからの輸出額の41・4%にあたる2億4203万ドルを売り上げた。
ブラジル地理統計院は9日に今年の穀物生産量は2億4590億トンで新記録を更新との予想を発表しており、農産物輸出の比重はさらに増しそうだ。