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《ブラジル》軍人閣僚「クーデターない」と否定するも「軍を刺激するな」

ラモス長官(Marcelo Casal)

 軍人閣僚の代表格ともいえるルイス・エドゥアルド・ラモス大統領府秘書室長官は、「軍は軍事クーデターを起こすことを考えていない」と代弁したが、同時に「軍を刺激しないで欲しい」と釘を刺す発言も行った。12日付伯字サイトが報じている。
 Veja誌のインタビューに応えたもので、ラモス長官は「陸軍関係者は、軍人たちが民主主義を破壊し、軍事クーデターを起こすかのように思われたり、言われたりすることに関し、強く遺憾に思う」と語り、クーデターを起こす意向はないことを強調した。
 ラモス長官は軍学校で兵士指導していたこともあり、軍内部でも人望が厚い。温厚な性格で、連邦政府内のまとめ役や議会との調整役なども担っている。

 だが、選挙高裁が、ボルソナロ大統領とモウロン副大統領のシャッパに対する18年大統領選での違法行為を問い、選挙の有効性を審理するなど、政権をあやうくする事態になっていることに関しては、強い不満を示している。「ジウマ氏やテメル氏の場合は選挙違反を示す証拠が十分にあった(当選取り消しはなし)が、ボルソナロ氏らにはない」との主張を行っている。
 ボルソナロ氏に帯同して、反連邦議会や反最高裁、クーデター擁護を主張するデモに参加したことに関して、「その件では、私も内部からでさえ、かなり批判を受けている。だが、私の役職上のつとめだ」と正当性を主張している。
 その上で、「軍を刺激するような言動はやめて欲しい」とフタをするような発言した。
 ラモス氏は、自分の判断や言動が軍と関係づけて語られないようにするために、「予備役にしてくれるよう、頼むつもりだ」とも語っている。