中銀が金融機関の関係者を対象に行った景気動向調査「フォーカス」最新版によると、今年の国内総生産(GDP)の予想成長率はマイナス6・51%だったと15日付現地サイトが報じた。
8日発表の今年のGDP予想成長率はマイナス6・48%だったから、0・03%ポイントの下方修正となる。GDPは18週連続で下方修正された。今回の修正も、コロナウイルスの感染蔓延を受けたものだ。
連邦政府は5月13日に、今年のGDP成長率はマイナス4・7%になると予想していた。世界銀行の成長率予想はマイナス5%、国際金融機関の予想はマイナス5・3%となっている。
ブラジル地理統計院(IBGE)によると、昨年のGDP成長率は既に、過去3年間で最も低い1・1%になり、新政権下での経済は減速気味になっていた。だが、コロナ蔓延でその傾向に拍車がかかり、第1四半期のGDPは既に、マイナス1・5%を記録している。
だが、来年のGDPは3・50%、22、23年のGDPも2・50%の成長との見通しが維持されている。
年末時点のインフレ率の見通しは13週連続で下方修正され、1・53%となっていたが、今回は、1・60%に上方修正された。来年の見通しは3・1%が3%に下方修正されたが、22、23年の見通しは3・50%のままだ。
なお、GDPの成長見込みが下方修正された事や経済活動再開が遅れている事などから、経済基本金利(Selic)は現行の3%から2・25%に切り下げられるとの見方が強まっている。来年末の基本金利の予想も、3・5%から3%に下方修正された。