新型コロナウイルスの影響により、外出自粛が始まり早くも3カ月弱が経とうとしている。
ある夜、オーリャ子の夢の中では、災禍前の活気溢れるリベルダーデ街の風景が広がっていた。全ての店が開き、カメロー(露天商)も盛大に路上販売をしている。
人通りも多く、少し歩くだけでも人混みをかき分けなければならない、そんな懐かしの光景が夢の中で広がっていた。
心地よい夢を終え、朝を迎えたオーリャ子から、自然と出た一言が「限界だ…」だった。
毎日出社しているから、完全自粛生活をしている人に比べるとストレスは少ないだろう。
だが、店の大半が開いていない。友人にも会えない。アブラッソ(抱擁)もできない。好きな柔術もできない。大嫌いなマスクも付けないといけない。顔は見えるとはいえ画面越しのビデオ電話。この殺伐とした環境、人間関係を耐え忍ぶには、やはり限界がある。
このコロナ災禍で人間は「くうねるのむだす」だけでなく、娯楽や人との交流は重要だと改めて感じた。一刻も早くコロナ問題が終息して、災禍前のブラジルに戻ることを祈るばかりだ。(淀)
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