最高裁で行われていたフェイクニュース(FN)捜査の続行を行うかの審理は17、18日に判事投票が行われ、10対1という圧倒的多数が捜査継続に賛成、続行が決定された。18日付現地紙などが報じている。
今回の審理は、5月27日にフェイクニュース捜査が行われた後に、連邦検察庁のアウグスト・アラス長官が提出した差し止め要請に関するものだ。差し止め要請はエジソン・ファキン判事が担当することになったが、同判事が全体審理にかけることを決めた。
審理そのものは10日からはじまっていたが、同日に報告官をつとめたファキン判事が捜査継続に賛成を示した後、アレシャンドレ・デ・モラエス判事の見直し要請で審理が止まっていた。
17日の投票は、FN捜査を許可したモラエス判事からはじまり、リオ・グランデ・ド・スル州の弁護士が語ったとされる「最高裁判事らの娘を強姦するとか、殺すなどといった脅迫めいた言葉が言論の自由なのか」と問いかけた。そのほか、これまでに実際に使われた暴力的な表現の例を引用し、「表現の自由は暴力の自由ではない、これらは暴行であり、犯罪だ」として、捜査の継続への賛成を主張した。
17日はこれにルイス・ロベルト・バローゾ、ローザ・ウェベル、ルイス・フクス、カルメン・ルシア、リカルド・レヴァンドウスキー、ジウマール・メンデスの各判事が続いた。この時点で過半数の6人を上回る8人が賛成し、FN捜査継続は実質的に決まった。18日にマルコ・アウレーリオ、セウソ・デ・メロ判事のみが反対を投じ、ジアス・とフォリ長官も賛成した。
このフェイクニュース捜査では、ボルソナロ大統領支持の政治家、企業家、投資家、ブロガー、ユーチューバーが続々と捜査対象となっており、継続が決まると大統領にとっては大きな痛手になりかねない。大統領はとりわけ、連邦政府内に非公式に存在する「憎悪部隊」のリーダー格と目される、次男カルロス氏に捜査の手が及ぶことを恐れている。