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太陽堂が10日から営業再開=浦山店長「コロナには負けません」

太陽堂正面

太陽堂正面

 「このコロナでしばらく閉業していましたが、やっと営業を再開することができました。それでもまだお客様が戻らないので、もう少し辛抱しないといけませんね…」――と太陽堂の浦山美千枝店長(うらやまみちえ)(二世・リオ出身)は語った。
 サンパウロ州政府から新型コロナウイルスによる段階的自粛緩和措置が徐々に行われる中、リベルダーデ日本広場にある日本書籍販売書店「太陽堂」も、10日から11~15時の時間制限付きで営業を再開した。
 既報のフォノマギ竹内書店同様に、コロナによる営業自粛で太陽堂も売上が通常の7割減となり、日本からの仕入れも一時停止したという。
 浦山さんに現状を尋ねると、「売上は7割程減りました。自粛中、ネット販売でなんとか食いつないでいましたが…。営業再開を目処に、一時停止していた仕入れも8月からは通常通りに戻す予定です。通常なら従業員も10人程ですが、まだお客様の来店も少ないので5人に絞って開店しています」とのこと。
 浦山店長は、太陽堂に勤めて26年になるという。リオの日本人集団地に生まれた浦山さんは、父が毎回サンパウロから日本の雑誌等を購入していた経緯もあり、幼いころから日本の書籍が大好きだったという。
 その影響もあり、日頃から日本語での日記や日伯間での文通、歌の創作などが趣味だったという。創作した歌詞にちなんだ絵を描いて加えた本も作成したという。
 日本語を使って働きたいという希望から三井物産や安田生命、田村電気などブラジル進出日系企業でも勤めた。その後、夫の親族が経営する太陽堂に勤務したという。
 太陽堂勤務当初の思い出としては、「元々、本や日本のものが大好きだったので、この太陽堂で毎日楽しく働いています。店に入ると日本語で書かれた本がいっぱいあることが本当に嬉しくて、給料日や働いていることを忘れるぐらい楽しくて天職だと感じています。気がつけばもう26年も経っていて、ここまであっと言う間でしたね」と振り返った。

太陽堂店内

太陽堂店内

 浦山さんは「自粛が少し緩和されましたが、時間制限がまだあるので、お客様が戻ってくるにはもっと長い時間営業できればと願うばかりです。ネット通販も色々と荒波があり大変ですが、負けずに頑張ります!」との意気込みを語った。
 太陽堂は、平日土日関係無く11時~15時まで営業中。問い合わせは以下まで。(電話=11・3207・6367、ワッツアップ11・99883・7170、メールlivrariasol@gmail.com、オンラインショップhttps://www.livrariasol.com.br/、住所 Rua Praca da Liverdade,153,Liverdade)
)まで。

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 太陽堂は1949年に創業され、71年も経つ歴史ある日本語書籍販売店。昨今は日系・非日系問わず漫画や日本語能力試験参考書が売れており、日本の漫画週刊誌なども販売している。また、日本製の文房具も取り揃えており、細かなデザインが書けるペン、書いた文字を消せるペンなどブラジルでは珍しいものも置いていることから来客者には定評がある。マスクをして、久しぶりに日本語書籍を漁ってみませんか。