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《ブラジル》ケイロス関連疑惑ぞくぞく噴出=大統領長男の娘学費なぜ払う=不透明契約、怪しい逃亡協力者

逮捕当時のケイロス氏(twitter)

 18日に逮捕されたボルソナロ一家の親友のミリシア、ファブリシオ・ケイロス容疑者絡みの不審案件は増える一方で、同氏をかくまっていたフレデリック・ワセフ弁護士にも新疑惑が持ち上がり、ケイロス氏の逃亡協力者の存在も新たに浮上している。20〜22日付現地紙、サイトが報じている。
 ケイロス容疑者への元々の容疑は、フラヴィオ・ボルソナロ上議(大統領長男)がリオ州議だった時代に幽霊職員の給料を容疑者の口座にキックバックさせ、政治資金に流用していたラシャジーニャ疑惑だ。
 それ加え、フラヴィオ氏の個人的な支払いを、同容疑者が肩代わりしていた疑惑が発覚している。逮捕された18日には、ケイロス氏が2018年10月1日にフラヴィオ氏の娘の学費として、3382・27レアルと3560・28レアルの支払い明細が見つかったことが報じられた。それが一部に過ぎず、計100件以上のフラヴィオ氏の個人的な支払いをケイロス氏が行なっていたことが明らかになった。
 フラヴィオ氏に関しては、ケイロス氏のラシャジーニャで集めた金を、自分が経営するチョコレート販売店「コペンハーゲン」や不動産投資を通して資金洗浄していた疑いが持たれている。個人的な支払いの肩代わりの件も、同様に資金洗浄だった可能性が浮上している。
 ワセフ弁護士は現地メディアから「ケイロスを匿っていのか?」と聞かれ、「まったく知らなかった。彼とは一切連絡もとっていなかった」と答え、「大統領に余計な迷惑をかけないように」との理由で大統領の弁護士を辞任した。
 一方、同氏の元妻クリスチーナ・ボネール氏の企業「グローバル・ウェブ・アウトソーシング」に対し、ボルソナロ政権が1年半で4160万レアルの支払いを行っていたことが発覚した。

 同企業はジウマ〜テメル政権の4年間にも4200万レアルの支払いを受けていた。だが支払額が急騰している上に、ボルソナロ政権成立時に5300万レアル分の契約を結んでおり、合わせて2億1800万レアルを受け取ることになっているという。
 クリスチーナ氏には2009年、連邦直轄区の民主党(DEM)絡みの汚職「パンドラの箱」作戦で告発された過去がある。
 また21日放送のグローボ局番組「ファンタスチコ」では、ケイロス氏がサンパウロ州アチバイア市のワセフ氏の持ち家に隠れた際、2人の警察官が手伝っていた疑惑が紹介された。これは現在、逃走中のケイロス氏の妻、マルシア氏の携帯電話の通話内容で明らかになっている。
 2人の警官の一人、アロルド・アントニオ・デ・オリヴェイラ・メンドンサ氏は、今年のリオ州ドゥケ・デ・カシアスの市長選に社会自由党(PSL)から出馬予定だ。