ブラジルサッカー連盟(CBF)とサッカークラブの代表40人が25日にビデオカンファレンスを行い、今年の全国選手権(Brasileirao)は8月9日からで、試合数は38節までという線を出した。
8月9日から全国選手権開催という話は、この頃にはコロナウイルスの感染拡大も終息に向かうとの期待を込めて決められたもので、保健省や州保健局などが開催を認める事が大前提となる。1部リーグに所属する20チーム中19チームは、地元当局が開催を認めない場合は、開催を認める市での試合開催に同意する意向も表明し、全国選手権開催に向けた強い意志を表した。
8月9日は1部リーグ(セリアA)の試合開始日で、2部リーグ(セリアB)は8月8日から試合開始となる予定だ。
CBFによると、8月からの開催が許可された場合、少なくとも数試合は観客を入れずに開催する事になるという。また、試合総数は従来の予定通り、38節までで、選手権終了は来年の2月となる予定だ。
CBFは、ブラジル杯(Copa do Brasil)も8月上旬から再開する意向を表明。国際サッカー連盟(Fifa)が開催する試合(9月から再開の予定)が重なる時以外は基本的に、1週間に2試合のペースで試合を行う事になる見込みだ。
ただ、全国レベルの大会に関する日程は、各州選手権の開催日程などとも調整する必要がある。また、全国選手権が始まれば、宿泊施設や練習場の確保などでも、各地域のコロナ対策の影響を受ける可能性がある。
サンパウロ州の場合、各チームの練習は7月1日からしか認められておらず、日程調整はかなり厳しい。また、26日に外出自粛令の延長が発表されており、練習や試合の再開が遅れる可能性もある。リオ・グランデ・ド・スル州も状況は似通っており、同州サッカー連盟は、19日に提出した試合再開に向けた基準書が承認されるのを待っている状態だ。
他方、リオ州では観客を入れない形の試合が再開されており、28日には州選手権後半戦にあたるリオ杯の第4節の試合が行われた。
コロナ禍はサッカー界にも、選手の罹患、試合や練習が中止された事で生じた収入減など、深刻な影響を及ぼしている。24日付エスタード紙によると、23日現在の1部リーグの選手のコロナ感染者数は、コリンチャンスの21人を筆頭に、ヴァスコ19人、セアラー11人、フラメンゴ9人など、16チーム95人となっている。同時点で感染者ゼロと報告したのはインテルナシオナルとフルミネンセの2チームのみ。コリチバとアトレチコ・パラナエンセは感染者数を報告していない。
選手以外の関係者の中ではコリンチャンス会長のアンドレス・サンシェス氏が抗体検査で陽性反応を示したとの報道があるが、同氏の場合は無症状で自覚はなかったという。同氏は23日に行われた選手やスタッフの再紹介以降、練習場その他の公の席には姿を見せていない。(25日付グローボエスポルテ、同UOLサイト、などより)