リオ市北部アンシエタ区で28日未明、6月祭り(フェスタ・ジュニーナ)の会場で集団殺人事件が起こり、10歳の女児を含む5人が死亡した。
リオ市警殺人課によると、この事件は麻薬密売に関する縄張り争いが原因で起きたものだ。事件を目撃した地元住民達によると、6月祭りはエルネスト・ヴィエイラ街で行われており、祭りの最中に車で乗り付けた男性4人が、銃を乱射しながら、車から降りたち、逃げ惑う人達に銃弾を浴びせたという。現場で被弾したのは13人で、内5人が死亡。負傷者8人の内6人は、入院して治療を受けている。
父親と共に会場に来ていたライアネ・ロペスちゃん(10)も、犠牲者のひとりだ。父親のナウム・エンリケ・シウヴァ・ロぺスさん(35)は、ライアネちゃんをかばおうとして背中を撃たれたが、助かった。だが、ライアネちゃんは胸部に被弾し、命を落とした。
警察によると、今回の事件はあらかじめ予告されていたもので、襲撃犯の身元も判明しているというが、現場は学校などにも近く、コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛令などの影響で、犯人の捜索や逮捕には時間がかかるという。
また、ライアネちゃん以外の犠牲者は皆、22~23歳の青年で、その中には2015年に警察との銃撃戦で死亡した麻薬密売者の息子がいたという。
警察はこの息子が襲撃犯達の標的だったのではないかと見ているが、青年の家族は「彼は麻薬の密売には手を染めていなかった」と証言している。(28、29日付G1サイトより)