1日、サンパウロ市をはじめ全国的に、食事の出前を行う携帯アプリの配達員たちによる初めての大型ストが行われた。同日付現地サイトが報じている。
このストは、iフード、Rappi、ユーバー・イーツといった、飲食店の出前アプリの配達員が行ったもの。ブラジルでは3月の外出自粛令以降、ほとんどの地域で現在も飲食店内での飲食ができず、外食産業は出前のみとなっている。
これら出前アプリの需要が急速に高まっているが、配達員の給与にそうした実情が反映されてこなかった。そのため「ブレケードス・アプス」と名づけられた今回のストは一カ月ほど前から計画されていた。
サンパウロ市では、配達員組合(Sindimoto)のバイク運転手ら約500人が集まり、組合の旗を掲げながら市内の主要な通りを二輪車デモを行った。
このバイク集団はパウリスタ大通りのサンパウロ美術館(MASP)を出発し、パウリスタ、ファリア・リマ、レボウサといった市内の代表的な大通りの交通を妨げながら、南部のオクタヴィオ・フリアス・デ・オリヴェイラ大通りを走ってデモ行為を行った。
ただし、事前に軍警との約束があったため、バンデイランテス大通りはふさがないよう、リーダー達が事前に指導していた。
今回のデモは、連邦法578条に則り、企業側が配達員たちに30%分の追加給与を支払うことを求めてのものだ。
「配達員達はバイクのレンタル代も燃料代もINSSも保険も自腹で払っているのに1キロにつき0・6レアルしか払われないのはおかしい」と、組合委員のマルコス・アウヴェス氏は語っている。大型ストとして全員に呼びかけられたが、実際にはいつもどおり配達する者もかなりいたようだ。