ブラジル国内で抗菌・抗ウイルス機能をもつ製品開発が活発化しているとフォーリャ・ビットリア紙2日付電子版が報じている。ベルギーに本社をもつ化学メーカーのソルベイグループ傘下であるローディア(Rhodia)・ブラジル社では、抗ウイルス・抗菌性のあるアムニ糸(Amni®Virus-Bac OFF)を開発しており、付着したウイルスの活動を停止させ、拡散能力を失くす効果があるという。
同糸は国際標準化機構(ISO)の規定「繊維製品の抗ウイルス性」試験の認証を得ており、繊維は洗浄しても効果は落ちることなく永続的に機能が持続し、インフルエンザウイルスをはじめとした様々なウイルスに効果があるという。
アムニ糸は様々な用途の布地製造に用いられ、今月はクロマ・リキッド(Chroma-Liquido TecidosTecnológicas)社から車座席の保護カバーが販売される予定だ。また、欧米やアジアなどの国々へ輸出も開始しており、交渉を行っているという。
さらに、サンパウロ州サンカルロス市の新興企業ナノックス・テクノロジア社では布に2種の銀微粒子化合物を使うことにより、ほぼ100%ウイルスを除去する技術を開発した。サンパウロ州立総合大学生物医学研究所(ICB-USP)と共同で行われた機能試験では、化合物を浸透させた繊維表面に接触したウイルスの99%が除去されたという結果を出している。