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《サンパウロ市》バール、レストラン開店=6日からレベル3に緩和=厳しい規定で感染拡大防ぐ

リベルダーデ区内の店内受け入れを始めたバール

 サンパウロ市はレベル3(黄色)に制限が緩和されたため、新型コロナウイルスの隔離措置開始から104日が経った6日、バール(軽飲食店)、レストラン、美容院の制限を一部解除し、開店するようになった。ブルーノ・コーヴァス市長(PSDB)は4日、レベル3の該当事業者と施設再開を拡大するための署名を行い、ショッピングモールなど、レベル2(オレンジ)の段階で既に再開されていた活動の営業時間の拡大も許可した。
 サンパウロ市の発表では、バールやレストランは1日6時間の営業が可能となった。コロナ以前、これら施設は午後10時まで営業することができたが、今回の緩和基準では午後5時までに制限されている。
 ただしショッピングモールのフードコートは例外。午前6時~正午までか、午後4時~同10時まで認められているショッピングモールの営業時間と連動される。
 レベル3でのバール、レストランの主な規定は次の通り。
 各店の受け入れ客数は40%が上限。テーブル同士の間隔は2メートルで、隣の人との間隔は1・5メートル。1テーブル最大6人までで、歩道での飲食は禁止。応対は着席客のみ。店内では客と従業員のマスク使用を義務化(着席時に限り、客はマスクを外すことができる)。
 密集は禁止。各店は消毒用アルコールを提供し、食品の収納ケースやカウンターにはアクリルシールドを設置すること。調味料類は小袋に入れて提供し、メニューはデジタルでも壁の写真でも利用可能。
 従業員はマスク、フェイスシールド、手袋を着用のこと。食器、グラス、刃物類は消毒が必要。布ナプキンの使用は禁止。各店は洗浄作業のための環境づくりが必要で、インフルエンザ症状がある従業員には検査を受けさせなければならない。保育所や学校の休校期間中の扶養家族を持つ従業員には支援も必要。
 6月10日から、サンパウロ都市圏では制限付きで、大通りの商業施設や商店街が1日4時間の営業を再開していた。だが、レベル3(黄色)では日に6時間の営業が可能となり、オフィスや販売店、不動産業者も同様の措置となる。
 サンパウロ州政府は3日、州内の隔離措置を段階的に緩和するため、レベル3(黄色)に該当する地域の劇場、映画館、コンサートホール、文化イベント、アカデミア(運動ジム)の再開も許可した。

 しかし、文化部門については、該当地域でレベル3(黄色)の段階で4週間の安定性を示した場合にのみ再開が可能とした。その状態を維持できれば今月27日には再開できる見込み。一方、アカデミアの再開はサンパウロ市役所による署名で決定され、6日現在、具体的な日時は決まっていない。
 サンパウロ州政府は、新型コロナウイルスを封じ込めるための隔離措置を3月24日に開始し、エッセンシャルワークのみ活動を許可していた。
 6月1日には経済活動を段階的に再開するための「サンパウロ計画」を発表。州内は17の地域保健部門(DRS)によって分割され、大サンパウロ都市圏は他の6つの地域に細分化。隔離措置の緩和は、地域の色分けによって実施内容が異なる。この分割は、集中治療室(UTI)の病床数、人口10万人当たりの総病床数、前週と比較した新規入院患者数・新規確定症例数・新規確定死亡者数の変動の5つの健康基準で行われている。
 3日には、サンパウロ市と大サンパウロ都市圏の14の自治体はレベル3(黄色)となり、カンピーナス市は健康指標が悪化したため、レベル1(赤)に下げられた。
 各地域のレベル別の判断基準は次の通り。数が大きくなるほど緩和度が進む。【レベル1】(赤)=最大警戒態勢措置、【レベル2】(オレンジ)=制御措置、【レベル3】(黄色)=柔軟的措置、【レベル4】(緑)=部分的開放措置、【レベル5】(青)=通常復帰。