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《ブラジル》コロナ禍で際立つ農業界健闘=比較的に損害少ない中西部

ブラジルの農村(Jaelson Lucas/AEN)

 コロナ禍により、ほとんどの産業が大打撃を受ける中、農業部門だけは大きな影響は受けていないとの見通しが出ていると、7日付エスタード紙が報じている。
 中央銀行は、コロナ禍期間中の各州のデータをもとに、経済活動指数を発表した。それによると、コロナウイルス対策によって経済がほぼ止められた状態になったことにより、4月にブラジルの経済活動は前月比で15・29%減を記録した。とりわけアマゾナス州では21・44%、セアラー州では15・89%と落ち込みが大きい。
 だが、農業地帯として知られる、ゴイアス州やマット・グロッソ州などを中心とした中西部では、その落ち込みは他より大きくはないという。この地域での4月の落ち込みは6・16%減と、他の地域よりかなり良い状況だ。同地域は肉と大豆という、ブラジルの輸出産業を支える2大品目を抱えており、とりわけ中国の需要がそれを支えている。
 北部ではあるが、州南部が大豆産地として知られるパラー州も経済の打撃が少ない州で、州都ベレンがコロナ感染者多発で苦しみながらも、4月と5月の生産が5・22%減で済んでいる。

 また、全国自動車製造者連盟(Anfavea)が6日に発表したところによると、農業用車両機器の販売は前期比でわずか1・3%しか減少していなかった。さらに、6月に入って前月比で0・9%上昇を記録するなど、農業需要が止まらずに続いていることを裏付ける前向きなデータも入ってきている。