労働時間短縮と給与減額を特別許可する法令をさらに30日間延長すると、ボルソナロ大統領は発表した。コロナ禍の景気悪化に対応し、企業が安易に解雇に走らないようするもの。14日付現地サイトが報じている。
これは14日付で出された大統領令で、企業は労働時間の短縮をさらに30日間認められ、給与減額もさらに2カ月延長して認められる。これにより、この雇用保護対策の実施期間は120日間にまで延びた。通常は労働法により、時短による給与減額は認められていない。
大統領府によると、この条例により、企業側は経営建て直しをする時間が稼げるとしている。
これは暫定令として4月に出され、給与減額が2カ月、労働時間短縮が3カ月だった。6月に連邦議会で承認を受け、正式な法令になっていた。
それに今回、給与減額期間の詳細規則が加えられている。断続的に減額は可能だが、その場合、10日間より短いものは認められず、最大で120日まで。断続的にする場合は2回までで、30日を超えるものであってはならない。
さらに今回は、給与減額や、労働時間の短縮にあった人たちが、連邦政府による緊急支援金を受けられるかどうかの規定も行なった。これらの処置を企業から受けた労働者は、その埋め合わせを緊急支援金で受けることができるという。
経済省のスタッフによると、4月に出したこの法令は、すでに1200万人の労働者に対して適用が行れたという。最終的には2450万人の労働者に影響が及ぶものと見ている。
経済省は、今回の期間延長による経済効果がいくらになるかの予測を出していない。だが512億レアルの予算内でこの法令を運営しているという。